<ニューヨーク アート事情>アッパーイースト 極寒のギャラリー巡り

歩いてまわる、1月の「マスタードローイング」

英語のドローイング(drawing)とペインティング(painting)の区別は、日本語では、どっちも「絵」になってしまい、違いを表現することが出来ないものです。ドローイングは、一般的に絵具を使わないで絵を描く、つまり、鉛筆、チャコール、インク画などをさします。けれど、時に、絵具や色を使う水彩やパステルなど、紙の上に描かれたもの全てを含めて、ドローイングと呼ばれる場合もあります。例えば、メトロポリタン美術館には、ドローイング・版画部署というのがあり、予約すると展示されていない作品も見ることが出来ます。こちらの部署では、ドローイングに水彩画も含まれています。ドローイングと呼ばれる絵は、古くは、絵具を使って描く大作のための習作の絵が、多いように思います。日本の場合、習作も、同じく筆を使って描いていたせいか、区別が生まれる理由がなかったのかもしれません。

ニューヨークでは、毎年1月の最終週にメトロポリタン美術館のある、アッパーイーストサイドのギャラリー群による、マスター・ドローイングという一週間にわたるイベントがあります。今年(2019年)は、昨日(2月2日)で最終日となりました。今週は、とても寒く、マイナス20度近くの日もあって、とても、歩いてギャラリーをまわる気分になれなかったのですが、昨日は、ちょっとまし(といっても、マイナス)だったので、ギャラリー巡りに行ってきました。何百年も前にチョークで描かれた作品から、近代のものまで色々展示されていて、見ごたえがありました。このイベントでは、水彩、パステルなども含めた紙に描かれた作品を、ドローイングとしていますので、鉛筆、チョーク画など以外の色彩を使った作品も、たくさん見れます。私は、二つ目に訪ねたギャラリーでカンディンスキーの不透明水彩画(ガッシュ)を見てから、すっかり他の作品がかすんでしまいました。最後のギャラリーで、ケーテ・コルヴィッツの鉛筆画が見れたのも良かったです。

全ての作品が、販売されていますので、どうしても価格に目が行ってしまいました。中には、千ドル~2千ドル台の作品もありましたけれど、高いものは、何万ドル(あるいは何十万ドル)というお値段。商談らしいものが、行われているのも目にしました。寒い中歩くことになるので、メトロポリタン美術館の近くで行われているイベントですけれど、美術館と同じ日に行くのはおすすめしません。アッパーイーストのギャラリーは、チェルシーなど他の地区にあるギャラリーに比べて、より古い建物に入っている場合が多いので、雰囲気が違います。集中して訪ねるのは、楽しいものです(寒かったけど)。

2019年マスタードローイングのパンフレット

2019年マスタードローイングのパンフレット

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